お口の健康測定「唾液検査」とは？
身長・体重や体力が人によって異なるように、歯とお口のコンディションも人それぞれ。
その「いま」の健康状態を測定するために行うのが、唾液検査です。
当院では唾液検査の結果をもとに、患者さんの普段の食事習慣やオーラルケアに関するアドバイスを行っています。
唾液検査では何がわかるの？
見た目ではわからないことが測定できます。
唾液検査は試験紙を用いて、むし歯菌・酸性度・緩衝能・白血球・タンパク質・アンモニアの6項目を測定します。その検査結果は、既に確立された各種の分析法（それぞれの項目を個別におこなったもの）と相関を示すことを実証済みです。
歯の健康に関する項目
むし歯菌
むし歯菌が多いと、歯の表面に歯垢（プラーク）が付着しやすく、歯の健康を損なうことが知られています。 唾液検査では、う蝕原性菌数との関連性が認められているグラム陽性菌群によるレサズリンの還元能を検出しています。
酸性度
唾液の酸性度が高いと、口腔環境は酸性になり、エナメル質などの歯質が溶解（脱灰）しやすいことが知られています。
唾液検査では、pH指示薬の呈色変化から水素イオン量を検出しています。
緩衝能
唾液には、むし歯菌や食物由来の酸を中和する機能（緩衝能）がありますが、その働きが弱いと、エナメル質などの歯質が溶解（脱灰）しやすいことが知られています。
唾液検査では、一定量の酸存在下の複合pH指示薬の呈色変化から、酸に対する唾液の中和力を検出しています。
歯ぐきの健康に関する項目
白血球
歯と歯ぐきの間で細菌や異物が増加すると、生体の防御作用により唾液中の白血球が増加することが知られています。
唾液検査では、尿検査に用いられている試験紙の技術を応用し、白血球エステラーゼ活性を検出しています。
タンパク質
口腔内細菌や、歯と歯ぐきの間にあるバイオフィルム（プラーク）の影響により、唾液中のタンパク質が多くなることが知られています。
唾液検査では、尿検査に用いられている試験紙の技術を応用し、色素結合法により総タンパク質量を測定しています。
口腔清潔度に関する項目
アンモニア
口腔内の細菌総数が多いと、唾液中のアンモニアが多くなることが知られており、口臭等の原因になるといわれています。
唾液検査では、血液検査で用いられている試験紙の技術を応用し、ブロモクレゾールグリーン（BCG）の発色によりアンモニアを検出しています。
自分に合ったセルフケアを！
通常の歯周検査やこの唾液検査結果を総合的に活用することで、自分に適したセルフケア方法をご提案することができます。より高いレベルでの毎日の口腔ケアを目指してみませんか。
検査の流れ
当院の唾液検査は簡単３ステップ
少量の水でお口全体を10秒間軽くゆすぎ、紙コップに吐き出してください。患者さんにご協力いただくのはこれだけ完了です！
専用機器を使用して、歯の健康 歯ぐきの健康 お口の清潔度 に関する6項目を測定します。測定時間はわずか5分です。
測定結果は、わかりやすいグラフにしてお渡しします。グラフを一緒に見ながらスタッフが各項目の詳しい説明と今後の口腔内清掃について提案をしていきます。
